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今週のヘッドライン|2024年4月第1週号

冷食売場拡大を検討 ―― セブン─イレブン・ジャパン

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青山常務

 セブン─イレブン・ジャパンは3月27日、千葉県千葉市の幕張メッセで開いた上期商品発表会の席上で、冷凍食品売場の更なる拡大を検討していることを明らかにした。店舗の実証実験で設備投資を上回るトップラインの向上効果が認められれば「多くの店舗で一斉に進めていきたい」(青山誠一常務)。商品を縦置きできる冷凍什器の拡大を模索している。平台什器では陳列しにくかったワンプレートや本格的なディナーメニューなどを縦置きで展開して、商品のバリエーションを広げる狙いがある。

 同社は2018年から、平台の冷凍什器を設置する新レイアウトを全国の店舗に導入して冷食の強化に取り組んできた。ただ、足下でも冷凍食品の売上が伸び続けており、「売場が十分な広さではなくなった」(同)ことから、更なる売場拡大を検討しているという。  青山常務は今後の冷凍食品部門の戦略について「これまでセブン─イレブンの冷凍食品売場は平台を使って売場を強化してきた。ただ、現状の売場には、商品開発を進めているワンプレートやディナー向け商品を陳列するスーペースがない。商品を縦置きで陳列できる売場を設けて、新機軸商品を展開していきたい」と語っている。
 売場を拡大する場合、取り扱う商品数も増えることになる。2月に1号店を出店したコンビニとSM融合型の新業態〈SIP〉ストアで売れ筋になったNB商品の導入も視野に入れている。イトーヨーカ堂が開発を主導する〈イーズアップ〉シリーズもフルラインで展開できるようになる。デニーズ監修の冷凍食品のような、グループ企業の知見を生かした商品の導入も進める。新機軸商品については、冷凍ミールキットに対するニーズも高まっているとして、今後の展開を模索する考えを示している。

■松竹梅で二極化対応

 全体の商品政策では、前年度に引き続き「松」「竹」「梅」の3ラインの価格帯で商品を展開して、消費の2極化に対応していく。上期は来店者の購入比率が高い「おにぎり」「セブンカフェ」「揚げ物」「サラダ」と、これまで手薄だった「スイーツ」の強化にも取り組む。
 なお、会見では、〈SIPストア〉の現状についても説明した。
 同店では、冷凍食品、野菜・果物、焼成パンの販売が好調に推移しており、既存商品との相乗効果も生まれている。
 冷凍食品については、高齢者や主婦層の購入が多く、夕方以降にサラリーマンの購入率が上がるなど、通常のコンビニとは異なる動きも見られる。青山常務は同業態の運営を通じて「新しいコンビニの品揃えについて考えさせられた」と語り、売れ筋を早期に通常店に水平展開する考えを示している。

紀文と資本業務提携 開発、コスト削減など協業 ―― マルハニチロ

 マルハニチロは3月25日、紀文食品(東京都中央区、堤裕社長)と資本業務提携を締結すると発表した。目的は、両社の食品事業の拡大。それぞれが有する強みを生かし、国内外の食品事業での協業を通じた拡大を図るとともに、両社共同でも新製品開発による新市場の創出等も検討し、顧客価値の工場と両社の企業価値向上を目指す。
 業務提携については、①国内事業における製品の開発、製造、販売並びに研究開発、物流、コスト削減に関する事項②海外事業における製品の開発、製造、販売に関する事項を対象に、具体的な方針及び内容等は今後両社が協議していく。
 資本提携については、マルハニチロは、紀文食品の筆頭株主であった保芦將人氏より紀文食品株式を相続した3名の相続人及び第2位株主である㈱紀鳳産業との間で、25日付で普通株式226万1200株(発行済株式の9.90%)を取得する株式譲渡契約を締結し、譲受する。譲受価格は28億2000万円。譲渡日は3月27日。

初の高校料理コン、423件の応募から選出 ―― (一社)日本冷凍めん協会

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受賞者と記念撮影

 (一社)日本冷凍めん協会は3月20日、同協会が協賛する「第1回全国高校生冷凍めん料理コンクール」(全国高等学校家庭クラブ連盟(FHI)主催)の表彰式を東京代々木の家庭クラブ会館で行った。
 同コンクールは今回が第1回目で「つるっとほっこりみんなが喜ぶめん料理」をテーマに、2名以上にチームを条件に冷凍めんを使ったレシピを募集した。
 応募については応募総数は423件。応募レシピの中から、最優秀賞、優秀賞、FHJ賞、日本冷凍めん協会賞を選出した。
 挨拶した白潟昌彦日本冷凍めん協会会長代行は、「初回であったが多くの応募をいただき大変うれしく思う。レシピをみても細かく丁寧に作られ、各地の特産品も使用されるなど、どれも素晴らしいものだった。ぜひ第2回目を実施し、冷凍めんの良さを拡げていきたい」とした。
 受賞者は以下の通り。▽最優秀賞「垂水発鶏麺」(鹿児島県立垂水高校「課題研究3人組」)▽優秀賞「南の島より!じいちゃんもばあちゃんも、孫もにっこり麺料理♡」(沖縄県立宜野湾高校、陽明高校「あさきみよー」)、「サグマン風!サクサクかき揚げのトマトうどん」(香川県立高松南高校「Cookingみなみん」)▽FHJ賞「ネバトロお蕎麦の年越しクレープ~家族みんなで良いお年を~」(群馬県立新田暁高校「生活系列チーム2B」)▽日本冷凍めん協会賞「スポーツ応援うどん」(茨木県立水戸二高「わくわくうどん連合国」)。

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