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今週のヘッドライン|2023年6月第3週号

中込会長「組織力で解決」 売上コロナ前超、事業利益過去最高 ―― (一社)日本給食品連合会

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会員など183名が出席
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中込会長

 (一社)日本給食品連合会は8日、仙台市のメトロポリタンホテル仙台で「第64回定時総会報告会」(北部支部主管)を開催した。総会には、農林水産省武田裕紀課長、文部科学省南野圭史課長(欠席。祝辞代読)ら来賓をはじめ会員93名、特別会員71名、計183名が参加した。中込武文会長は事業業績に関して「売上は2019年を上回り、利益も過去最高となった。業務用がシュリンクする中、会員の努力、特別会員の協力に感謝したい」と述べた。

 報告会は主催支部を代表して岡村弥北部支部長が開会を宣言、続いて中込武文会長が要旨以下の通りあいさつした。
 給食業界は、人手不足、来年度のトラック問題、また急激に高騰する電気代高騰の問題など課題が山積している。会員企業が個別には解決できない問題は組織力で解決していかければならない。
 日給連では教育事業として、eラーニングを活用し、業界特有の法令、歴史、販売ノウハウを共有すべくYouTubeで配信している。
 昨年度は、農林水産省の支援のもと、補助金を活用し、日給連でも28社が冷凍車70台を購入する等活用をさせて頂いた。また文部科学省に対しても全給協、学流協の3団体で働きかけており、昨年4月20日、岸田文雄首相と面談を実現。その後文部科学省から再三制度活用の要請を強く打ち出して頂き、9月頃からその成果として、給食費の補填をして頂き、子供たちに質と量を下げることなく、活用出来た。今年3月には磯崎仁彦副官房長官と面談し、その意図を汲んで頂き、新年度でもこの制度を活用し安定的に食材を供給することができている。
 さらに文部科学省は各自治体にアンケート実施し、その中で、取引に関する課題が浮かび上がった。残念ながら、行政としては動いて頂けなかったが、5月22日、副大臣経験者2名を含む8人の国会議員と、学校給食のあるべき姿を学ぶべく勉強会を実施した。今後より良い成果が表れると期待している。それ以外にも納品時間、発注のDX化など1個人ではできない課題を皆様と一緒に協力し解決すべく、これからも協力をお願いしたい。

中村角は増収増益で着地 ―― 角親会

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中村社長

 中村角は7日、広島市のホテルグランヴィア広島で3年半振りとなる「角親会」を開催、仕入先等61社、165名が参加した。
 冒頭挨拶に立った中村一朗社長は2023年3月期同社グループ業績を報告した。
 中村角の売上高311億2300万円(前年対107.8%)、経常利益2億7100万円(同105.2%)。協食売上高23億7700万円(同90.8%)、経常利益5600万円(同237.9%)、桑宗売上高47億4800万円(同114.0%)、経常利益6600万円(同270.7%)、カクサン食品売上高16億1100万(同102.7%)、経常利益は6400万円(同46.9%)。
 中村社長はグループ業績に関して「前期はコロナ禍3年目。中村角の2021年3月期売上高が前年対比101.8%、2022年3月期が同100.6%だった。コロナ禍の3年間、業務用、家庭用と様々大きな動きがあったが、その中、21年、22年と全体としては、家庭用、業務用のバランスがうまく取れ、会社全体としては前年並を維持できた。利益に関しても前年並で着地できた。コロナ3年目の昨年は先ほど申し上げた通り、中村角は増収増益で着地した」とした。
 また、「昨年は値上げの1年だった。幅広く、度重なる値上げだった。取扱商品が多い中、値上げ対応で営業は疲弊をするような状況だったが、何とか対応でき、商品の単価アップが増収の大きな要因となった。それに加えてコロナが収束に向かう中での業務用の売上高増、利益効果が大きかった。協食、桑宗に関しては業務用専門卸なので値上による増収効果と、業務用の回復が寄与している。加えて、桑宗では大口の得意先の売上げが伸びたことが奏功している」とした。
 続けて今期に関して「引き続き地域密着の卸として地域の顧客の役に立つように頑張っていく。4月から日本外食流通サービス協会(JFSA)の会長に就任した。中村角グループとしても業務用はこれまで以上にJFSAの数字を意識しながらやる。家庭用も地域密着卸として引き続き提案営業を行い品揃えを充実させながらお得意先から必要とされる卸として頑張っていく。業務向上、効率化、あるいは生産性向上にも取り組んでいく。コスト上昇の中で厳しい「経営環境にあるが今後も健全経営と売り上げ拡大に努める」とした。

会長にニッスイ浜田社長 ―― (一社)日本冷蔵倉庫協会

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池見前会長(左)から浜田新会長にバトンタッチ

 (一社)日本冷蔵倉庫協会は7日、東京・芝公園の東京プリンスホテルで第50回定時総会を開催した。
 開会に当り挨拶した池見賢会長(マルハニチロ社長)は、「社会経済活動が3年ぶりに平常に戻りつつあるが、コロナ前と大きく違うのは、世界経済の回復、ロシアのウクライナ侵攻による諸物価高騰、エネルギーコストの上昇だ。特にここ1、2年の電気料金の値上がりは、我々電力に依存する業界にとっては大きな問題だ。業界を取り巻く環境は厳しさを増している。国交省、環境省や自民党・物流倉庫振興推進議員連盟のお力をお借りして、こうした問題に取組、会員とともに着実に前進していきたい」とした。
 任期満了に伴う役員改選では、新会長には浜田晋吾ニッスイ社長が就任した。浜田会長は、「食品をはじめ資機材等、あらゆるものの価格が上昇、為替も円安だ。電気料金は高騰している。多くの業種で人手不足が深刻化、我々業界を取り巻く環境は一段と厳しくなっている。協会として取り組むべき課題に対しては、これまで同様全力で取り組み、持続可能な物流の実現に向けて進んでいきたい」とした。

新社長に宮﨑恵太氏 宮﨑裕一社長は会長に ―― ライオンフーヅ

 ライオンフーヅ・ライオンフーヅ販売は5月19日開催の定時総会及び取締役会で代表取締役社長に宮﨑恵太常務取締役の昇格を決議した。宮﨑裕一社長は取締役会長に就任した。
 宮﨑恵太(みやざき・けいた)氏は1967年6月14日生まれの56歳。宮﨑裕一会長、滋夫副会長の弟。1990年3月北里大学水産学部卒、同年4月ライオンフーヅ入社、農林水産省食品総合研究所出向、92年ライオンフーヅ開発室室長、95年品質管理室長、97年関東工場長、2000年取締役、02年東北工場長、同07年製造本部長、17年より常務取締役。
 【役員人事】▽取締役会長(代表取締役社長) 宮﨑裕一▽取締役副会長(専務取締役)宮﨑滋夫▽代表取締役社長(常務取締役)宮﨑恵太▽専務取締役 塚口昌彦=昇任▽取締役、宮﨑裕太=新任

会社所在地

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