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今週のヘッドライン|2019年2月第3週号

静岡富士山第2工場が稼働 ―― ケンコーマヨネーズ

新設した第2工場(写真左)
新設した第2工場(写真左)

 ケンコーマヨネーズはこのほど原料卵から製品まで連続一貫生産の卵加工品の専用工場の静岡富士山工場第2工場(静岡県富士市)を増設、2月より稼働を開始した。同工場は、厚焼き玉子、だし巻き玉子、錦糸・オムシート、スクランブルエッグを生産。第2工場では、新たに100gの小袋サイズの厚焼き玉子・だし巻き玉子の生産を行う。増設により生産能力は現行の年間6000tから1万t近くまで拡大。アイテム数も80から100種までに拡大する見込み。第2工場稼働は特に生産効率向上により生産品目の平準化を目指す。

 静岡富士山工場は2014年4月に第1工場が稼働、〈惣菜亭〉シリーズの厚焼き玉子などチルド、冷凍品を業務用ルートで展開している。
 今回、増設した第2工場は、第1工場に隣接して建設。建築面積は3925m2、延床面積は6501m2の地上2階建て。第2工場の稼働により、第1工場と合わせて同工場の延床面積は1万4160m2
 第2工場の生産ラインは、割卵(900個/分)1ライン。厚焼き玉子2ライン、だし巻き1ライン、錦糸・オムシート1ライン。特に第2工場では100gの小袋厚焼き、だし巻玉子製品生産ラインを2ライン新投入し小容量ニーズに対応する。
 温度帯別の生産比率は、厚焼きは8割がチルド、だし巻き9割チルド、スクランブルエッグ・錦糸卵は100%冷凍食品となる。
 第2工場稼働で現行の365日24時間体制を、将来的には週休2日で1日12~14時間稼働を目指す。(詳細を本紙に掲載)

ミートボールのプレゼンスさらに向上 ―― ケイエス冷凍食品・斎田社長

斎田社長
斎田社長

 ケイエス冷凍食品の斎田直樹社長は8日、東京・築地の同本社で会見を行い、前期業績及び今期の方針を要旨以下の通り述べた。
 2018年度(12月期)売上高は第1四半期苦戦。その後、施策を講じて盛り返したものの、最終的に計画に若干届かなかった。
 泉佐野工場で生産している家庭用自社生産品は、前年比106%と大きく伸長。一方仕入品は前年比83%。業務用も自社品は同103%、仕入品同88%となった。収益改善を目的に自社品の拡販に努めたが仕入品の想定以上の落ち込みが前年割れの要因だが、自社製品拡大という戦略通りには推移したと思う。
 利益面では、収益改善に向けたトップラインの構造改革(自社品の拡販)を推進した結果、限界利益ベースでは増益。しかしながら計画は未達となった。
 泉佐野工場では、生産性改善プロジェクトを立ち上げ、時間当たりの生産性の向上に取り組んだ。その結果、稼働率が2%強増えた。同時に作業環境整備に取組み安全で作業しやすい環境を構築できた。さらに昨年末2直から3直体制にし、24時間稼働体制をスタート。生産量を日産10%強増やすことができた。
 1月1日から営業力の向上及び生産性の向上を目的に組織の改組を行った。これによって意思決定の迅速化、コミュニケーションコストの削減を図っていく。
 19年度の方針としては、従業員全体が自ら考え行動する集団となり、しなやかで強い組織作りを実現する。これを強く意識して限界利益創出力、固定費の抑制による収益基盤の再構築に取り組む。
 営業では、「冷凍ミートボールシェアNo.1メーカー」として強いものをより強くの方針を継続し、質の高いトップライン成長を通じたシェア拡大と、ミンチ加工技術を活用し、付加価値の高い商品作りと提案を通じて「ミートボールプレゼンス」の向上を目指す。
 開発に関しては、1月から開発に担当部署を設置して、本格スタートを切った。営業もミートボールのスペシャリスト育成を目的に、数名を選抜し「MBMA(ミートボールマーケティングアドバイザー)」たるべく素養を学ぶ社内研修会を月1~2度の割合で実施する。

夏向けトマトペンネ ―― 明治

トマトまるごと1個分
トマトまるごと1個分

 明治は12日、家庭用冷凍食品新商品5品を発表した。今回の新商品は「夏向け」「米飯メニュー」をキーワードに提案。2月下旬より順次発売を開始していく。
 「まるごと1個分完熟トマトとチーズのペンネ2個入」(370g・2個入)は一皿に完熟トマトをまるごと1個分使用。トマトが市場で注目が集まっていることに対応した。2種のチーズと4種のハーブの爽やかな香りを楽しめる。
 ターゲットを明確にした米飯メニューとして提案するのが「男の極旨 黒カレー飯」(300g)。同社が06年より販売するレトルト「男の極旨 黒カレー」をベースに開発。3種類のにんにくをブレンドする他、南米の活力素材「マカ」やブラックジンジャーを入れたスタミナメニューとして提案していく。
 リゾットシリーズ3品も一新。チーズを切り口にシリーズ名を<4種チーズの濃厚リゾット>としチーズリゾットのパッケージ変更とトマトリゾット、きのこリゾットの改良でヘビーユーザーのさらなる開拓を図る。

麻婆焼そば等計10品 ―― 日清食品冷凍

特製麻婆あん
特製麻婆あん

 日清食品冷凍は8日、2019年春夏商品として新商品6品、リニューアル品4品の計10品を発表した。発売は3月1日より。
 今春は伸長する汁なし麺〈日清中華〉ブランドの強化をテーマに、トレンドとなっている「マー活」をキーワードとしたシビレる辛さの商品を充実。甜麺醤の深いコクを味わえる風味豊かな特製麻婆あんが特長の「麻婆焼そば」を新たに提案した。また「汁なし担々麺大盛り」はパッケージに“ビールにぴったり”のフレーズを表記し、夕食・晩酌といった新たな食シーンへの利用を呼び掛ける他、花椒入り別添パックを期間限定で2倍に増量した。
 「和」の担々麺として提案するのは和山椒入り唐辛子パック付きの「日清のどん兵衛 汁なし坦々うどん」。濃厚だれで仕上げた。米飯では人気の坦々メニューを炒飯にアレンジした「旨辛坦々炒飯」を発売する。豆板醤、麻辣醤の旨みと隠し味の練りごまで、コク深く濃厚な味わいに仕上げた。なお今回、辛さを特徴とした商品には「辛さレベル」「シビれレベル」をそれぞれ表示した。
 ラーメンでは「日清 推し麺!一燈 つけ麺」をリニューアル発売。鶏だんご・メンマ・ねぎの3種の具材付きで提案する。
 パスタは〈スパ王プレミアム〉に昨年春発売商品「しらすのペペロンチーノ」に次ぐ、「そら豆のペペロンチーノ」を発売。女性ファンの多いそら豆で購入層の拡大を図る。
 また定番“ナポリタン”2品をリニューアル。「日清スパ王プレミアム ナポリタン」はもっちりとした太麺で濃厚で味わい深く仕上げた。「日清スパ王BIG ナポリタン 大盛り」はケチャップを増量するとともに、バターの風味を加えコク深いソースに仕上げた。

68期売上は326億円 ―― 名給

 名給(青木基博社長)は13日、中部メニューフーズSP会(澤田直男会長)総会を開き、席上、前期業績を発表した。
 第68期(平成29年11月~30年10月)は、全社ベースでは、総売上高326億92万円(前期比2.76%増)、利益も確保し増収増益となった。分野別では、冷凍食品194億2353万円(同1.14%増)、一般食品131憶7739万円(同5.24%増)。
 業態別構成比は、産業給食32.92%、学校給食23.97%、メディカル・福祉24.27%、外食・惣菜17.19%等。主軸の産給・学給・メディカルの3本柱がいずれも前年を上回り牽引した。
 名古屋管轄は、総売上高182億2155万円(同1.8%増)と堅調。うち冷食は112億6526万円(同0.47%増)となった。

冷食はリーチインの売場提案も ―― カナカン・春季総合企画商談会を開催

カナカン・春季総合企画商談会を開催
来場者2000人を集めた

 カナカンは7日、8日の2日間、石川県金沢市の石川県産業展示館で「春季総合企画商談会2019」を開催した。計620社(食品215社、来場者は約2000人。
 展示会はメインテーマの「THE・クロスマーチャンダイジング=売場活性化提案=」の下で、フローズン、チルドなどフルラインを活用した商品と生鮮を組み合わせたメニュー提案などを展開した。
 フローズンコーナーには、量販店の売場を模したリーチイン什器を設置して「私達がご提案するフローズン商品売場」ブースを展開。「足が止まる売り場作りしませんか?」「夏はうどん本領発揮は“夏”」「新中華街」「冷凍野菜・フルーツ」の四つテーマに分けた売場を提案した。

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